アルゼンチン・タンゴに革命を起こしたといわれる作曲家であり演奏家であるアストル・ピアソラ(1921~92)の生誕100年。高崎芸術劇場では、ピアソライヤーを記念して、バンドネオンやピアノの演奏、映画、トークイベント、冊子発行など多彩な催しが行われている。
先月は、日本を代表するバンドネオン奏者、小松亮太さんの「バンドネオン・カルテット」による演奏を皮切りに、ドキュメンタリー映画「永遠のリベルタンゴ」の上映、レコーディングエンジニアのオノセイゲンさんのトークイベント「音の魔術師オノセイゲンと巡るピアソラ」、ヤノシュ・オレイニチャクさんのピアノリサイタル「ショパンからピアソラへ」と続いた。ヤノシュさんはピアソラをポーランドに紹介したショパンの巨匠。力強く響き渡る演奏を披露したヤノシュさんに、客席からは惜しみない拍手が送られた。
一連の公演やピアソラに関するオリジナル小冊子「ピアソラ万華鏡」(無料配布中)の執筆や公演に携わった音楽評論家・浦久俊彦さんは、「ピアソラ100年を記念した公演では、あらゆるジャンルと国境を越えた演奏が実現した」と話した。
続いて3月10日には、若き実力派として人気を誇るバンドネオン奏者、三浦一馬さん率いる「三浦一馬キンテート(五重奏団)」によるオールピアソラプログラムが演奏される。バンドネオンの他、バイオリン、ピアノ、コントラバス、ギター5人のトップアーティストで構成される。音楽ホール、全席指定一般4000円、25歳以下2000円。(開演時刻と発売日調整中)。
公演の詳細はHPへ。問い合わせは、同劇場チケットセンター(027・321・3900)。