妖怪 アマビエ描いた作品&メッセージ

SNSで話題沸騰中!疫病退散にご利益あり

収束祈願特別展 前橋で26日まで

アマビエの出現を伝える瓦版 弘化3年4月中旬(1846年5月下旬前後、江戸時代後期)刊行。木版画。京都大学所有、京都大学附属図書館収蔵

コロナ感染拡大で世界中が混乱に陥いる中、疫病退散に御利益があるとされる妖怪「アマビエ」が、SNSで注目されている。前橋リリカ1階で開催中の収束祈願特別展「アマビエ展」では、今、話題を集めている妖怪を描いたイラストが並ぶ。

アマビエとは「長い髪とくちばしを持つ人魚のような姿」をし、江戸時代に海から現れ「疫病が流行したら、わたしの姿を絵に描いて人々に見せなさい」と告げたとされる妖怪。「肥後国海中の怪」として、その出現を伝える江戸時代の瓦版が残されている。

「ゲゲゲの鬼太郎」で知られる妖怪漫画の第一人者・水木しげるさん(1922~2015年)も、生前アマビエを描いており、3月17日に水木プロダクションが「現代の疫病が消えますように」のメッセージを添え原画を公式ツイッターで公開すると、大きな話題を呼んだ。現在もツイッターやインスタグラムなどSNS上では、「♯アマビエ」「♯アマビエチャレンジ」などのハッシュタグで、終息を願い描かれた様々なアマビエの画像の投稿が増え続けている。収束祈願特別展を企画したギャラリー「アートスープ」(同市表町)では、前橋リリカでの開催に先立ち、ネット上で作品を募集。群馬はもちろん、全国のアーティストから多くのイラストが寄せられ、今も応募は続いている。

会場には、アマビエをモチーフにした約130点が並ぶ。不安な日々の中で、その収束を願うアーティストのメッセージも作品に添えられている。同展を企画したアートスープ代表代行の中林智洋さん(35)は、「コロナの影響で表現活動も制限される中、全国の作家さんからアマビエ作品とメッセージが届いています。力強く前向きなイラストと言葉で、疲弊した心身を少しでも癒してもらえたらうれしいですね」と語る。今月26日まで。ギャラリー(galleryartsoup@gmail.com)

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