富岡製糸場と絹産業遺産群の世界遺産登録から2年半が経過しました。今回は、世界遺産の周知啓発について感じていることを書きたいと思います。
様々な周知啓発を効果的に行うためには、情報を受ける側の立場に配慮したPRがとても重要になります。特に、小学校低学年以下の子どもたちが一瞬で興味を引くような、世界遺産を知るきっかけづくりになるようなPRには少し工夫が必要だと痛感しています。
こうしたことから本市では、田島弥平旧宅PRキャラクター「くわまる」を活用したPRを展開しています。くわまるは、田島弥平旧宅がある境島村の桑畑で生まれた桑の妖精で、全身が繭、桑の葉、桑の実からなる丸みを帯びたキャラクターです。
昨年度に製作したくわまるの着ぐるみは、本市の様々なイベントに出演し、握手や記念撮影など交流を図っています。さらに、本年度は「上武絹の道推進事業」で連携している富岡市、藤岡市、下仁田町、本庄市、深谷市、熊谷市にも協力して頂き、各市町によるイベントで着ぐるみ出演やグッズ配布などのPRを行なってきました。
くわまるの認知度が少しずつ向上してきたせいか、最近では着ぐるみが登場した際に「くわまるだ~!」と抱きついてきてくれる子どもが増えてきました。愛着を持って頂けるキャラクターによるPRは、世界遺産を知るきっかけづくりとしてはとても効果的です。そして、くわまると触れ合った子どもたちには、くわまるの体である繭や桑、世界遺産田島弥平旧宅にも理解を深めて頂き、将来、多くの人に郷土の誇りを伝えていってくれることを願っています。