本来なら行楽シーズン真っただ中のはずだが、県内も新型コロナに対して油断のできない状況が続いている。
そんな中、高崎の綿貫観音山古墳出土品が国宝に指定される見込みとなったというニュースが飛び込んできた。古墳の石室から出土した水瓶や馬具など、多様な副葬品の学術的価値が評価された。久しぶりに明るい知らせだ。
県ゆかりの考古資料の国宝は、太田で出土した「挂甲武人埴輪」に続き2例目になるが、武人埴輪は東京国立博物館が所蔵しており滅多に群馬でお目にかかれない。ところが、今回の同古墳出土品は、所有は国だが所蔵は県立歴史博物館。身近なところで、いつでも会える国宝と言える。早く見に行きたいが、26日までだった臨時休館期間が31日まで延長となってしまったので、しばしお預けだ。
古墳といえば、JR東日本のCMで吉永小百合がロケをしたという前橋の大室公園が話題だと聞き、先日足を運んだ。平日で陽も傾きかけていたが、写真を撮り合う「古墳女子」や石室をのぞき込む老夫婦らが何組もいた。
園内には桜の咲く遊歩道があり、墳丘と花が楽しめる。近くにいて古墳王国群馬を満喫しない手はない。春の古墳散策、おすすめです。
(上原道子)