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イラストレーター ILLUSTRATOR
アルクタコ なかじまゆうたさん(34)
【デザインユニット誕生】
今年4月に、デザインユニット「アルクタコ」をグラフィックデザイナーである妻の中嶋優子と結成し、イラストレーターとして活動を開始しました。ユニット名についてよく聞かれますが、「アルク」は歩くとか前進することを示し、「タコ」はなかじまゆうたと優子が「タ」と「コ」の違いしかないことから2人で考え抜いて付けました。
デッサンに近い写実的なタッチからディフォルメが強いゆかいなタッチまで、いずれも手書き感を生かした親しみやすいイラストを心掛けています。
最近はマップを作る仕事が多いです。先日は前橋に誕生した「ブルーボトルコーヒー白井屋カフェ」が和菓子屋「なか又」とコラボした期間限定スイーツ「ふわふわ わぬき コーヒークリームとあんこ」のパッケージを担当させていただきました。妻にも意見をもらいながら、県庁や白井屋ホテルなどのイラストを描き、前橋の「まちなか」を気軽に散策できるマップをデザインにまとめました。
他にも、NPOまえばし保育ネットワークが発行している「コポン」という育児情報紙を市内の仲間と4人で一緒に作っています。創刊号の表紙イラストは、哺乳瓶とオムツをリアルなタッチで描き、中面では、親しみやすく楽しい感じが出るようにイラストを多用した「おむつ替え台・授乳室マップ」を掲載しました。読者から、「デザインがかわいい」という反応が多く寄せられ、とてもうれしい限りです。
もともと美術大学で造形デザインを学び、卒業後はプロダクト製品のデザイン、立体造形の設計・制作・着彩など、描写力や表現力が求められる仕事をこれまでずっと続けてきたことが、現在の仕事にも生きています。
【双子の娘が生まれて生活に変化】
私がイラスレーターになったのは、結婚して双子の子どもを授かったことがきっかけです。子どもができたことで、生活を変えようと会社を辞め、妻の実家に近い前橋に都内から移住しました。
娘たちはまだ2歳ですので、育児時間も多いです。毎日、朝起こして、着替えをさせたり、食事や保育園の送り迎え、買い物、だっこなどいつも妻と一緒に育児を行っています。
昨年はコロナもあって、ずっと自宅にこもっていましたが、子どもの笑顔を見ると幸せだな、と実感しています。群馬に来て、生活全体のバランスが整って、とても充実した良い日々を送っています。
【まちなかは面白い】
マップを作る仕事を通じて、前橋の「まちなか」に興味が湧きました。私も、どうしたら街が盛り上がるのかを考えています。群馬は車社会ですが、「まちなか」は、一旦車から離れて歩ける場所です。街を歩きながら楽しみが増えていくと感じました。人が集まれる土台があり、おもしろさが「まちなか」にはあります。自分にとっても面白い場所です。「まちなか」が盛り上がることで前橋や群馬全体に波及して繋がっていけたらいいですね。
【自分にしかできない持ち味を出したい】
マップやクラフトを制作していますが、イラストレーターとしての私の仕事は、どれもクライアントからヒヤリングを通して意図を汲み取り、イラストとして表現をすることです。生活している群馬や前橋を拠点に、様々な仕事を通して、自分にしかできない味を出そうと試みています。今後も、自分の持ち味を生かしたイラストを皆さんに見ていただき、社会貢献できればいいなと思っています。
■アルクタコのホームページ
https://arukutaco.com/