おでんや鍋物に欠かせないこんにゃく。原料となるコンニャク芋は収穫するまでに2、3年。県内では栽培や出荷に携わる農家が多く、全国の約9割が群馬県で生産されている特産物。特に北毛地域や渋川では生産が盛んで、こんにゃく加工製造会社も多い。
コンニャク芋を使った多彩な商品を製造する、渋川市白井の子持食品(曽根保幸社長)では今月、子持地区の農家からミヤママサリ品種のコンニャク芋1年分を仕入れた。土を落として芋を洗浄。芽かきして選別した芋は安定生産するために、冷凍して保管している。
同社の一番人気商品は、「生芋こんにゃく・鮮パック」(500g、税込300円)。コンニャク芋とコンニャク精粉を混ぜ、北海道産ホタテ貝殻の成分を使用した凝固剤(水酸化カルシウム)を加え、昔ながらのバタ練り製法で製造。新鮮さが売りなので、要冷蔵で賞味期限は約2週間。加熱せずに、わさび醤油や酢みそ、田楽みそをつけて刺身コンニャクとして味わうファンも多い。同社4代目の曽根真志さん(24)は「地元のコンニャク芋を使い、舌触りなめらかに作りました。水洗いするだけで、下ゆでをしなくてもおいしく味わえます。ぜひ、お試しください」と話す。同社の直売店(0279-24-8655)や道の駅白井宿、県内の各スーパーなどで販売している。(谷 桂)