間もなく夏の高校野球100回記念大会が始まる。県大会開幕前の今月30日、かつて群馬の高校野球で活躍したOB選手や監督を迎えてトークショーを行うが、その準備で古い新聞や写真を見る機会を得た。
第20回桐生中の伝説の稲川東一郎監督、65回県大会決勝で太田工に延長11回押出し四球で敗れた前橋工の渡辺久信投手、81回のエース正田樹率いる桐生第一の県勢初の全国制覇、そして95回の2年生エース高橋光成を擁する前橋育英初出場での日本一。真っ黒に日焼けして、汗だくになりながら勝利を目指す選手の姿は、時を経ても生き生きと輝きを放っていた。仕事そっちのけで、しばし熱戦を伝える記事や写真に見入ってしまった。
自身は西東京の都立高出身だが、高3の夏、親友が通う地元進学校の都立国立が強豪私立相手に、都立校初の甲子園出場を決め「都立の星」になった事は、今も鮮明に覚えている。東東京代表の早実では、後のヤクルトに入団した荒木大輔が、神宮や甲子園はもちろん、日本中で「大ちゃんフィーバー」を起こしていた。同校主将の栗林君のサインを手に入れて、宝物にした遠い青春の思い出も懐かしい。
今回のトークショーではプロ選手、解説者、会社員、芸能人など多方面で活躍する群馬ゆかりの元スター球児など7人が登壇。高校野球の魅力や当時の試合のエピソードなど、社会人として彼らがファンや球児に向けて何を語ってくれるのか、今から楽しみだ。
(谷 桂)