レスリング女子68キロ級 育英大学2年 石井亜海 選手(Vol.23)

笹川裕昭のスポーツコラム

自らに打ち勝ち、パリ五輪をつかみ取れ!

「目標は、五輪出場」と強い決意を語る石井選手

スポーツ界にとって今年は、2024年夏のパリ五輪出場を懸けた代表選考会イヤーとなる重要な1年になります。当然、県内勢の活躍に期待がかかりますが、そんな中で注目なのが、レスリング女子68キロ級で活躍する、大泉町出身で、育英大学(高崎市京目町)2年の石井亜海選手(20)です。

石井選手は、昨年の世界選手権で銀メダルを獲得、年末には、パリ五輪に向けた第一関門である全日本選手権で見事、優勝するなど、大注目の1人です。石井選手が実際にパリ五輪代表をつかむには、この後、6月の全日本選抜選手権で優勝し、さらに、9月にセルビアで行われる世界選手権でメダルを獲得するというのが最短ルートになります。

そんな、石井選手の強さのひとつが、コンディションに左右されない安定した持ち味です。本人は、「どんな状況でも対応できるし、いけると思っている。簡単に言えば精神的に強くなり、対応力がつき、コンディションも合いやすくなった。ブレる時もあるが、そういう時は、標準に戻す様にしている。結果的に、自信というほどではないが大丈夫という思いで臨めている」と話しています。

全日本選手権では、先にポイントを取られる展開でしたが、慌てずに追いつき、逆転に成功。「相手の手法は想定内だし、自分はいつも通り。予想できた試合内容だった」と冷静に振り返っています。石井選手にとっても、今年はパリ五輪に向けた重要な1年。「今は、五輪出場が自分の目標。やるべきことをやり、ベストを尽くした結果が五輪代表だと思っている。五輪出場は、自分自身との戦いです」と強い決意で臨んでいます。

高校時代こそ群馬を離れましたが、生まれてから多くの時間を群馬で過ごし、成長してきた石井選手。榛名湖畔でのトレーニングや榛名神社での必勝祈願を始め、地元・大泉に戻れば、台湾料理の眞味館で、大好きなレバニラ炒めを食べて力に替えるなど、様々な「群馬パワー」が石井選手を支えています。そして、何より大きいのは、応援してくれる皆さんの存在です。そんな皆さんに対して、「五輪に出る事だけが恩返し」と語る石井選手。群馬のレスリングのために、応援してくれるみんなのために、そして、なにより自分自身のために、素晴らしい1年にしてもらいましょう!

笹川裕昭
Sasagawa hiroaki

1978年3月28日生まれ、埼玉県さいたま市出身、大東文化大卒。ラジオ局エフエム群馬で、アナウンサーとして、スポーツ実況や朝夕のワイド番組に出演。現在は、株式会社フットメディアに所属し、スポーツ実況を中心に県内外で活動。個人サイト「SASAnote」(https://sasanote.net/)を運営し、県内スポーツの情報発信も行う
Twitter:@hiro3sa
Instagram: hiro3sa_insta

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