長年悩まされてきた花粉症。発症したのは40年以上前。授業中、春の草花を見つけようというテーマで小学校周辺の散策に出かけた。外で楽しく過ごしたあとに待っていたのは、大量のくしゃみと鼻水、そして目のかゆみのオンパレード。受診した医院ではウメ花粉アレルギーではないか、と言われた。
その後、スギ花粉症はメジャーなアレルギー疾患として広く認知されるようになり、信頼できる治療法や薬の開発を期待してきた。高校時代には、評判が良いと聞いた病院で症状が改善するという注射を打ったが、かえって体調がおかしくなった。以来、治療は諦めた。
大人になってからも極力、外出を控えていた春の行楽シーズンだったが、ここ数年、なぜか辛くない。例年より多いと言われた今年もだ。こうなったら外へ出て春を楽しもうと先月、全国旅行割を使い思い切って県外へ。マスクは外せなかったが、涙も鼻水も出ないすっきりとした体調で満開の桜のトンネルをくぐる富山での舟下りは最高だった。
ひどかった花粉症が治りつつあるのか。ネットで「花粉症、治る」と検索すると、自然に治ることはないとされているが近年、自然治癒の研究をしている大学もあると書かれていた。こちらの解明も時間がかかりそうだ。
（上原道子）