とにかく楽しいライブをお客様ファーストで
「あなたを笑顔にするために歌います」をキャッチフレーズに全国で歌謡ライブを中心に展開。FM GUNMAのラジオ番組などでも温かい歌声と親しみやすいトークが受けてリスナーを引き付けている。歌謡曲に転向し、これまで地道に蓄えた実力を存分にステージで発揮。県内でも幅広い年齢層のファンに支持され、人気上昇中の本格派歌謡デュオグループ「風輪」。6月25日には、群馬会館(前橋市)でツアー「夢の扉」最終日を迎える。
富岡市出身の拓也(36)と、福岡生まれ東京育ちの翔司(37)に、結成のいきさつや歌謡曲についての思いをインタビューした。 (文・写真 谷 桂)
意気投合して昨年結成
―そもそもどうして歌を?
拓也(以下、拓) 僕は富岡南中学校に通っていましたが、兄の影響で卒業後、林業の仕事に就きました。その傍ら、歌も大好きだった僕はいつの間にかライブをやるようになり、音楽の世界にのめりこんでいきました。
翔司(以下、翔) 僕は福岡で生まれて、東京都大田区蒲田で育ちました。野球をやりたくて北海道の東海大四高(現在の東海大札幌高)に進学し、大学まで野球をやっていました。その後、モデルを経て歌の世界に入りました。
―結成のきっかけについて教えてください
拓) 出会ったきっかけは、当時、翔司が所属していた「TRUMP」というダンスボーカルグループのゲストに僕が呼ばれて、一緒に歌ったことです。すごく意気投合して。その後、他のメンバーを加え、4人組ボーカルグループ「春夏秋冬」として、2020年3月にメジャーデビューしました。ところが、すぐにコロナ禍になり、歌うことができなくなってしまった。その後、グループを卒業し、翔司と僕は同年11月、新たに「風輪」を結成しました。現在、おかげさまで1年半になります。
―どんな音楽をやりたかったのですか?
翔) それまでやってきたポップスではなく、「風輪」では「歌謡曲」を歌おうと決めました。歌謡曲と一口に言っても、ムード歌謡や演歌チックなものなど、幅広いので、どういうジャンルが合っているのか模索していました。
拓) 父母が聴かせてくれた昭和歌謡も気になりましたが、同年代で歌謡曲のパイオニアともいえる純烈さんの楽曲やカバー曲に、特に注目しました。今まで歌ってきたことすべてを「風輪」に詰め込んでいきたいです。
翔) 「風輪」の名前は、「思いと歌声を風に乗せ、全国の皆さんと一体感という輪を作りたい」という意味を込めました。表面だけのカッコよさではなく、自分たちのパーソナルな部分を伝え、歌を聴いてくださる方を笑顔にできたら良いなと思っています。
よく、「アーティストとファンは、鏡」と言います。ファンの皆さんに少しでも影響を与えているなら、僕らも人として、しっかり覚悟を持ってステージに立ちたいです。
拓) 特にライブは自分たちの強みだと思っています。来てくださった皆さんと一緒に会場を作っていきたい。振り付けひとつでも、自分たちが一方的に踊って見せるのではなく、同じ空間にいる皆さんと一緒に楽しめるように、意識し工夫しています。「カッコいいけど、振り付けは難しい」ではなく、真似をしたくなるような動きで、会場に一体感が生まれたらうれしい。
役割を分担して
―持ち味はお互いに違いますか?
拓) 二人の感性や性格が違うので、得意なところで力を発揮するのが、風輪スタイルです。翔司は本当に歌が上手い。音楽の方向性や歌に関することは、翔司にほとんど任せています。僕は歌とMC、パフォーマンス(振り付け)を担当しています。時には意見がぶつかりますが、それも良しとして、役割分担しながら、レベルアップしたいですね。
翔) 拓也は、仕事でもプライベートでも明るくて、すごく前向き。MCも本当に上手く、頼りになる存在です。
拓) MCについては、短い時間で僕たちを知ってもらえるように、会場に合わせて工夫しています。これまで、様々な芸人さんのステージを自分なりに勉強してやっています。さらに、経験を積みたいですね。
―歌うときの役割分担は?
翔) 曲によって違いますが、僕がメインボーカルとは決まってなくて、二人でバランスを取っています。声は、拓也の方が高くて中高音、僕は少し低めの中低音。カバーとして歌う中島みゆきさんや竹内まりやさん、松田聖子さんなどの曲、チューリップさん、堺正章さん、もちろん純烈さんも、その歌によってそれぞれの持ち味を生かしています。
オリジナル曲「最後のフォーリン・ラブ」やツアーのタイトルにもなっている「夢の扉」を組み込んでおくことも多いのですが、ファミリーが多いとか初めての人が多いとか、各会場に合わせて歌います。
―年齢としては、遅咲きのデビューになります。
拓) 翔司が37歳、僕が36歳ですが、年齢は気にしていません。僕たちが「歌謡曲」に転向したことの理由の一つは、「長く歌い続けたいから」なんです。いくつになっても音楽を続けたい。それにはまず、風輪で成果を残したい。
―今後の目標や夢は?
拓・翔) 僕たちには夢があります。まずは、メジャーデビューしたいですね。次にレコード大賞新人賞!そして紅白出場です!!それぞれが大きな夢になりますが、一つ叶ったから終わりという訳ではなく、ずっとこの道を歩き続けたいです。
―群馬の読者にメッセージを
拓) 地元でライブをすると、群馬の方はいつも温かく迎えてくれ、風輪に期待を寄せてくれます。これから群馬の代表として、活躍できたらうれしいので、応援よろしくお願いいたします。
翔) 群馬の皆さん、いつもありがとうございます。仕事の帰りに、群馬のソウルフード登利平に立ち寄ることがありますが、群馬の食べ物はおいしいですね。おすすめのお酒、教えてください。差し入れも大歓迎です(笑)。
拓・翔) 6月25日は、県庁前の群馬会館(前橋市)でツアー千秋楽です。ぜひ、みなさん、聴きにきてください。
■「風輪」は、拓也と翔司からなる平均身長185㌢の二人組歌謡グループ。21年11月結成。
拓也は、富岡市出身で、林業経験11年間ののち26歳で上京し、歌手活動をスタート。年間300本のワンマンライブを開催、1万人以上動員ののち、2018年3月「Mother」でソロデビュー。20年メジャーデビューした4人組ボーカルグループ「春夏秋冬」のリーダーを経て、現在は風輪として活動中。
翔司は、東京都大田区蒲田育ち。幼少期から大学まで野球を続ける。モデルを経て、ソロでライブ活動。17年「TRUMP」のメインボーカル。19年プロ野球ファーム日本選手権にて、国歌斉唱を行う。20年、ボーカルグループ「春夏秋冬」を経て、風輪として活動中。
●今後のスケジュール
6月25日には、風輪ツアー2023「夢の扉」(群馬会館)を開催。発売中。その他、7月8日(あいのやまの湯・前橋)などライブ多数。FM GUNMAでレギュラー番組「明日は明日の風が吹く」(毎週木・午前11時半~)
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