異年齢交流から生まれる地域力(Vol.186)

毎年、実施される「赤城山ろく里山学校」。落花生の収穫体験に奮闘する地域の人と子どもたち=昨年9月

私が所属する粕川地区地域づくり協議会は2008年(平成20)4月、地域における支え合いや自主・自立性の強化を図りながら、誰もが安全に安心して暮らせる地域づくりを目指すことを目的に設立されました。

協議会の中には環境部会、保健福祉部会、食部会の3つの部会を設けていて、主な活動は草刈り、桜の木の下で行う交流会、あんずの木の管理とあんずジャム作り体験、赤城山ろく里山学校、炊き出し訓練、保健福祉部会研修会です。

前橋市教育委員会主催で私たち協議会が協力している、赤城山ろく里山学校は自分たちのふるさとに誇りと愛着を持つ子どもたちを育てることを目的としている事業で、毎年内容を決めるところから関わり、子どもたちを主体とした体験活動、地域の良さの再発見という観点から、活動場所と内容を決めています。今までは、滝探検やカレー作り、川遊び、落花生の収穫などに取り組みました。大人が手を出しすぎてしまう時もありましたが、班は縦割りで学校も偏りがないようにし、大人は見本だけ見せてあとは安全管理に徹することで、子どもたち同士で助け合ったり、やることを自分たちで見つける姿を見ることができました。

また、次回はこんな風にしたらと協議会の中でも意見が出てきて、子どもたちの成長のためにと考える協議会メンバーの姿はとても印象的でした。粕川で生きてきた大人が、粕川の子どもたちと関わり、歴史や生活の知恵、雑学などを自慢げに話す姿を見て、異年齢交流が生まれる場を決してなくしてはいけないと再確認しました。これからも協議会を通して地域で育ちの場をつくり続けたいと思います。

 

粕川地区地域づくり協議会委員
黛 若葉 さん

【略歴】1986年高崎生まれ。高崎経済大学地域政策学部卒業後、広告代理店や国立赤城青少年交流の家勤務を経て、様々な地域づくり活動に携わる。2019年4月から粕川地区地域づくり協議会委員として活動。前橋地域づくり連絡会副委員長も兼任。前橋在住

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