ニンジン特有の匂いや味、食感が苦手だ。食べ残すと「子供みたい」と笑われ、大人としてちょっと情けない。先日、伊勢崎の渋沢製パンでニンジン入りのパンが売っていると聞き、思い切って購入した。伊勢崎興陽高校3年の新井仁海さん、秋山花姫さん、梅室優羽さん、加藤恵理香さん、中曽根ビトリアさんが考案したもので、同市のみやた農園が栽培する有機ニンジンを使っている。
生地にパウダー状のニンジンが練り込まれたクリームコロネは「キャロネ」という可愛らしいネーミング。淡いオレンジ色で見た目の完成度も高い。恐る恐る食べると、ニンジンの優しい甘みと香りが口に広がり、フワフワ生地の食感との相性も抜群。おいしかった。
渋沢製パンの渋沢昌明専務は、「学生ならでは発想に大きな刺激を受けた」と声を弾ませた。規格外のニンジンを提供した宮田祐介専務も「フードロスに繋がる企画に関われてうれしい」と喜ぶ。地域や環境に貢献できる上に、苦手意識も少し払拭してくれた「キャロネ」、最高。
渋沢製パンでは今月末までの限定販売だが、18日に市内で開かれる「WORK WORK☆フェス」や12月2日の同校興陽フェスでも購入できる。ニンジン嫌いな人も一度お試しあれ。ネガティブなイメージが一変するかも!
(中島美江子)