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現代美術作家 スシュマチダ さん (50=前橋出身)
今秋、都内に現代アートギャラリーをオープン
ラスベガスと日本を拠点に活躍する現代美術作家、Sush Machida(スシュマチダ)さん(50=前橋出身)が今秋、都内に現代アートギャラリー「TOKYO DIASPORA CONTEMPORARY ART GALLERY OTEMACHI(トーキョーディアスポラ・コンテンポラリーアートギャラリー大手町)」をオープンした。開幕展として、ロサンゼルス在住のマーク・ディーン・ヴェカさんの個展「GOOD VIBES」を今月24日まで開催中だ。「年齢、ジェンダー、国籍、人種という壁の無い、フレンドリーなギャラリーを目指しています。誰でも気軽にアートを楽しめる場所ですので是非、一度遊びに来て下さい」と話す。
大手町に誕生した現代アートギャラリーは、飾り気のない白い壁、むき出しの天井、木目の床というシンプルな空間。作家本人が来日して描いた壁画に大小様々な平面作品が並び、個展のタイトル同様、「いい感じ」の空間に仕上がっている。「アメリカ文化から生まれたストリートアートやポップアート、ミニマリズムや抽象表現の重なり合う、絶妙な色彩感覚あふれる作品が多いですね」とマチダさん。
92年に渡米しネバダ州立大学ラスベガス校美術修士課程修了後、2001年にデビューしたマチダさんはラスベガスやロサンゼルスを中心に作品を発表。アーティストの傍ら、タムラサトルや明和電機など日本人作家をラスベガスで紹介するなどキュレーターとしても活躍してきた。昨年末、50歳の節目を機に帰国。ラスベガスにアトリエは残しつつ、日本でのアーティスト兼キュレーター活動を本格的にスタートさせた。
ギャラリーでは、主にアメリカのアート業界で活躍するアーティストを扱う。「ラスベガスでの20年以上にわたるアーティストとしての経験から、私にしか出来ないこと、ほかでは見ることの無いもの、日本ではあまり知られていないアートの文脈を紹介したい」と意気込む。
開幕展後は年10回程、企画展を開催する予定。開館は木曜から日曜だが、休館日でも調整可能な場合はオープンするという。目指すのは、「文化の生まれる場所」だ。「ただアートが好きと言う人々が、その熱や愛といったものを共通項として出会い、繋がっていく。鑑賞するだけでなく、アートについて語り合える場、未来の記憶に残るような経験の場を提供したいですね」と笑顔で語った。 (中島美江子)
■東京都千代田区内神田1-12-6大森内神田ビル1階/開館時間 13:00~19:00 木~日曜(月~水曜はアポイント制のみオープン)/入場無料/TEL.050-5530-9124
※マークディーンヴェガさんの個展「GOOD VIBES」は今月24日(日)まで開催中