制服ばんく [師走になり、スマホから流れる第九を聴きながら大掃除に励んでいる…]

上州日和タイトル

師走になり、スマホから流れる第九を聴きながら大掃除に励んでいる。今年は、水回りだけでなく、自分の部屋も片付けることにした。息子が使っていた部屋を、すっかり独占しているが、ハンガーに掛かった衣類や詰めすぎの本棚、仕事関係の書類をなんとか整えた。

その次は…これまで禁断だった息子のクローゼットを思い切って開けてみる。埃っぽいカバンや伸びたソックス、ゲームソフトなどに混じって、中学の制服が現れた。「こんな小さい学ラン着てたんだ」「割ときれいだね」と娘と会話。そして以前、紙面に掲載した「制服ばんく」を思い出した。

前橋のクリーニング店「洗濯工房ココア」は、2020年から市内の中学高校で不要になった制服の提供を受け付け、クリーニングして希望者に無償で譲渡する取り組みを開始。これまで約3500点を譲渡したという。

早速、持参すると「学ランは特に助かる」と預かってくれた。制服リユースについて、オーナーの新井菜穂子さんに聞くと「ゴミの減量や子育て世帯の負担軽減、持続可能な街づくりに繋がる。必要なものを必要な人に届けたい」と熱い思い。頑張っている人の試みを聞いて、私の心も大掃除をしたようにフレッシュになった。皆様も良いお年を。

(谷 桂)

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