2024年が明けた。お節やご馳走を囲み新年をスタートした人も多いだろう。我が家の三が日のメーンは昔からうどんと決まっている。何とも地味だが子どもの頃から今に至るまで、その風習は一貫して変わらない。
最近は、焼きまんじゅうも欠かせないラインナップになった。これまたスペシャル感ゼロだが、隣県に嫁いだ妹親子が帰省すると「やっぱ食べたい」と言うので年明け早々、近くの人気店へ買いに行くのが恒例となっている。同じような人が多いのか、店はいつも以上に大盛況だ。
「正月に焼きまんじゅう?」と思うことなかれ。我が地元・伊勢崎の「焼きまんじゅう愛」は、群馬の中でもとりわけ熱い。毎年1月11日、無病息災を願って巨大焼きまんじゅうを奉納する「上州焼き饅祭」が開かれる程だ。
初市に合わせ伊勢崎神社で行われる、れっきとした神事で当日は直径55㌢のまんじゅう4個に福文字を筆入れしてから炭火で焼き上げる。「福分け」として出来立てが参拝者に振舞われるため、多くの人で賑わう人気の祭りだ。コロナで一時中断していた「福分け」が今年は再開予定とのことなので、是非とも行かねばなるまい。
即席麺メーカーのお陰で「年明けうどん」は一躍有名になったが、群馬のソウルフードも新春を飾る縁起物として広く知られるようになれば良いのに。そんな妄想を抱きながら焼きまんじゅうを頬張った年始だった。皆さま、今年もどうぞよろしくお願いします。
(中島美江子)