群馬交響楽団×高崎芸術劇場 「オペラ・ガラ・コンサート」
12月21日に
―どのようなコンサートですか?
舞台芸術の最高峰ともいわれる「オペラ」。ただ、多くの人にとってはまだまだオペラは身近でないというのが正直なところではないでしょうか。「オペラって、長くて、難しくて、チケット代も高い」というイメージをもっている方も多いかと思います。今回はそんなイメージを払拭するコンサートを群馬交響楽団・高崎芸術劇場と企画しました。
いきなりオペラ作品を丸々鑑賞するのではなく、まずは味見から。コンサート形式の「オペラ・ガラ・コンサート」でオペラの魅力を体験してみてください。日本を代表する歌手たちが、名作オペラの有名な部分を中心に取り上げる贅沢なコンサートです。もちろん、オペラ通の方にもご堪能いただけます!フィナーレの《アイーダ》凱旋行進曲では長さ1㍍以上もあるアイーダトランペットが響きます。
―どのような思いで演奏に臨みますか?
今回のコンサートの目玉の一つは《ラ・ボエーム》。本格的なオペラ公演の雰囲気を味わっていただけるよう、1幕のミミの登場からなるべく「長回し」で2幕の最後までお届けします。《ラ・ボエーム》の華であるこの部分は「冷たい手を」「私の名はミミ」「ムゼッタのワルツ」などの名アリアが次々と出てくるシーンです。合唱と児童合唱に加え、鼓笛隊も登場します。
最近、進境著しい若手からベテランまでを揃えた豪華な出演者にもご期待ください。砂田愛梨さん(ソプラノ)と髙田智宏さん(バリトン)はこの公演だけのために欧州から帰国します。ソリスト級のプロ歌手たちを集めたコーラスと地元群大附属小の子どもたちの合唱団の共演も楽しみです(ちなみに私も子どもの頃、地元の児童合唱団で歌っていたんです!)。
まだ、高崎芸術劇場が計画段階だった頃、当時私が芸術監督を務めていたオペラ劇場「滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール」を富岡賢治高崎市長に見ていただいたことがあります。高崎芸術劇場に来ると、その時のことがたくさん活かされているのを感じます。びわ湖ホール同様に、高崎芸術劇場もオペラとコンサート両方で、優れた音響効果を発揮するホールとなりましたね。高崎のような規模の市で、しかも交通の要衝であれば、オペラやバレエの公演が年に数十回あっても良いくらいです。今回の公演で、たくさんの方にオペラの魅力を味わっていただくことが、そのための第一歩になれば慶賀に堪えません。
指揮者 沼尻 竜典さん
神奈川フィルハーモニー管弦楽団音楽監督。ブザンソン国際指揮者コンクール優勝後、リューベック歌劇場音楽総監督など数々のポストを歴任。16年間芸術監督を務めたびわ湖ホールでは、ワーグナーの主要10作品を全て指揮した。作曲したオペラ《竹取物語》は国内外で演奏されている。2017年紫綬褒章。
■GTシンフォニック・コンサート vol.5『オペラ・ガラ・コンサート』
指揮・沼尻竜典、ソプラノ・砂川涼子・砂田愛梨、テノール・宮里直樹、バリトン・池内響・清水良一・高田智宏、バス・妻屋秀和など。
12月21日午後6時半開演、高崎芸術劇場。全席指定S席5000円・A席 4000円など。
チケット購入は、群馬交響楽団( 027-322-4944 )、同劇場チケットセンター( 027-321-3900 )へ。