“つながり ひろがる あおぞら美術館” 新たな一歩

企画展示「渋川を愛でる美術展2024」

屋外に飾られた桑原巨守の彫刻作品≪春のよろこび≫

2024年3月3日、ひなまつり、晴天…心持ちの良い日に渋川市美術館・桑原巨守彫刻美術館は、1年11カ月の充電期間を経てリニューアルオープンしました。今までも市全体を芸術の森と捉え展開してきた当館は、これまでよりも強く、深く人と芸術・文化・地域を繋ぎ、その繋がりを広げる拠点となる〝つながり ひろがる あおぞら美術館〟として新たな一歩を踏み出します。

これまで常設展示作家であった具象彫刻家・桑原巨守の作品は、屋外の空気を感じられる屋根付きの空間で、いつでもご覧頂けます。桑原は、自然讃美を提唱し、人物像を通して風や太陽の光といった目に見えないものをどのように表現するかを探求した作家です。道路に面した第二庁舎の南側には、桑原の集大成となった三人像《春のよろこび》が設置され皆さまをお出迎えします。さらに31日には、桑原作品の中で風を感じられる〝竹風鈴〟を作るワークショップを開催予定です。

開館を記念した公募展。「渋川」をテーマにした作品が一堂に

そして、屋内の企画展示室で開催中の開館記念展は、渋川をテーマにした平面作品を公募した誰でも気軽に参加できる展覧会です。「絵はちょっと苦手」という方も、会期中に行われる〝オーディエンス賞の投票〟で参加できます。今回は、出品者に題材のことや渋川への思いなどをコメントにしてもらいました。作品を見て、題名を見て、コメントを読んで、作品に親近感を抱いて頂けると思います。

美術館は敷居が高くて…と考えている方は、ぜひ気軽にお出かけ下さい。美術が大好きで、いつも慣れ親しんでいる方は、作品を選ぶ審美眼を磨きにいらして下さい。様々な角度から楽しめる展覧会となっています。

渋川市美術館・桑原巨守彫刻美術館 学芸員
須田 真理 さん

1972年前橋生まれ。女子美術大学大学院修了。2000年12月開館の渋川市美術館・桑原巨守彫刻美術館の開設準備から携わり、現在も学芸業務全般を担当

渋川市美術館
■同市石原6-1■ 0279-25-3215
■企画展は3月31日まで■午前10~午後5時(入館は午後4時半まで)■火曜休館(祝日の場合はその翌平日)
■観覧無料
■ワークショップ、3月31日各午前10時半、午後2時半。22~29日に要予約

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