どんどん面白くなっている桐生の魅力を伝えたい(vol.206)

2019年5月に開催したHONCHO 1-2 FESの様子

2014年末に、本業のデザイン事務所として借りている桐生市の本町一丁目にある旧早政織物工場の建物の一角で「ふやふや堂」という小さな小さな本屋を始めた。はじめは期待通りには人は来なかったのだが、本屋という「商店」を始めたことにより、地域の一員として町に関わりはじめることになった。

まず、買場紗綾市という毎月第一土曜日に開催されるイベントに携わることになり、その後、本町一・二丁目周辺の若手有志と「HONCHO 1‐2 FES」というイベントを18年秋、19年春と2回開催した。同地域を会場として、空いている場所やいくつかの空き家・空き店舗に桐生市内外のお店が出店して、多くの人が一・二丁目を訪れ、歩き、町を楽しんでもらった。昨年と今年は開催できなかったが、来年以降にまた開催したいと思う。

昨年3月からは、16年の火災後、再建された一丁目の長屋で「カイバテラス」というお店を始めた。地域住民と桐生市内外の人を緩やかに結びつけられるこのエリアの拠点になればいいなと考えている。

本町一・二丁目は、重要伝統的建造物群保存地区となっていて、古い建物が点在。のんびり歩くととても面白い。桐生全体で見ても、市内各地に古くて面白い建物や、なによりも面白い人があちこちに存在している。そこに若い世代の「何かやりたい」という熱い思いを持った新しい人たちが加わって、今桐生はどんどん面白くなっている。そんな町の魅力を、外から遊びに来る人たちに伝えていければいいなと思う。

ふやふや堂/カイバテラス 代表
齋藤 直己さん

【略歴】78年桐生市生まれ。デザイン事務所、医薬系出版社で働き、2008年よりマップデザイン研究室として雑誌や書籍のマップを中心にデザインの仕事を始める。2012年より桐生に戻る。

 

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