いつ、どこを歩いても、一人ひとりにとって、小さな発見がある庭(vol.218)

斜面に1000本のハナモモが咲く「花桃の丘」は4月上旬が見頃

「いつ、どこを歩いても、一人ひとりにとって、小さな発見がある庭」。中之条ガーデンズの園内ガイドパンフレットを広げると、最初にこの言葉が目に飛び込みます。中之条ガーデンズのことを上手く表現していて、私はこの言い方が好きです。

七つの庭とファーム、森からなる中之条ガーデンズは、それぞれの庭に、プロのガーデナーたちが表現した、独自の世界が広がっています。凝った構造デザインに考え抜かれた植物の配置で人工美の極致を見せる「ローズガーデン」から、環境に合った宿根草を中心に花だけでなく枯れゆく姿までも美しく見せようとする「スパイラルガーデン」や「ナチュラルガーデン」。花の見せ方だけでも全く違ったアプローチがここにはあります。

季節を通じて、様々な植物で彩られる園内は、咲き誇る花、葉や茎、樹木、枯葉など、植物の生命全てが共存する美しさを大切にしたいと考えています。また、ここで人が働く姿、人々の営みも含めて、庭の景色と捉えています。そんなところから、花の時期だけでなく「いつ」「どこを歩いても」「小さな発見」があるように、私たちは日々心を込めて園を作っています。

さて、ちょうどこれからの時期は園の奥斜面に広がる1000本のハナモモやレンギョウ、ユキヤナギが咲く「花桃の丘」が見ごろを迎えます。ピークは4月上旬。実は昨年はハナモモの時期が終わってからグランドオープンしましたので、「花桃の丘」は今回がオープン後、初公開となります。丘を歩きながら「小さな発見」を多くの方にしていただけたら嬉しいです。

中之条町花のまちづくり課 係長
中沢 一さん

【略歴】1973年中之条町生まれ。98年中之条町役場に入庁。2020年より中之条ガーデンズに配属。21年4月のグランドオープンに携わり、現在は企画、広報、営業などを担当
https://www.town.nakanojo.gunma.jp/garden/n-gardens/

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