サッカーJ2 [ザスパクサツ群馬](Vol.22)

笹川裕昭のスポーツコラム

結果が求められる2シーズン目へ!大槻毅監督、続投へ

大槻スタイルは、「成長、継続」がキーワード。そこに「結果」が求められるシーズンになる

サッカーJ2ザスパクサツ群馬の大槻毅監督が、2月から始まる来シーズンも続投することが決まりました。2年目の期待が高まるとともに、ザスパの今後を占う重要なシーズンにするために結果が求められる事にもなります。就任1年目の今シーズンを振り返ると、大槻監督の特徴を生かしたチーム作りや戦いではありましたが、結果という部分では物足りなさも残った印象がありました。

J1浦和でも監督として活躍した大槻監督は、分析力に優れ、情熱家で、モチベーターとしても知られていましたが、ザスパでも、攻守ともにやるべきことを明確にしたサッカーを分かりやすく選手たちに落とし込みました。開幕戦に勝利すると、シーズン序盤は好調を維持し、開幕10試合を終えて4位につけるなどファンの期待に応えて躍進をしました。しかし、以降は、分析してきた相手に苦しみ、さらに、コロナやケガの影響などで難しいやり繰りを強いられ、「最大11試合勝ち無し」など、下位との争いへと巻き込まれました。

結果につながらない時間も続きましたが、それでも、監督のもとチームは結束を崩さず残留争いを乗り切り、22チーム中20位でぎりぎりJ2残留になりました。ただ、その結果については、最低限のことです。チームが今季掲げた「勝ち点50、16位以内」という目標には及ばず、大きな後悔が残りました。規模や資金の小さなザスパにおいて、来シーズンの目標も「J1昇格!」とはいかず、今シーズン同様の目標が現実的です。

来シーズン、大槻監督が継続して指揮を執ることは、今までの信頼関係や苦しみながら積み上げた個々の力が、チーム作りに生かされるという優位性があります。今のところ、ビッグネームの補強はなさそうですが、若手の有望株を中心に攻守にひた向きに取り組むサッカーが期待できそうです。そして、1年後には、前橋市にカインズが設計建設する待望のクラブハウス併設の専用練習場が完成します。環境面で大きな改善となり、チーム力、クラブのブランド力向上や飛躍が期待されます。それゆえ、新シーズンはザスパの未来をより良くするためにも、結果が重要になるシーズンです。

折しも、サッカーW杯では日本代表が強豪国を相手に、絶対に諦めず、チームに献身的なサッカーにより勝利を導いて、多くの人の心をつかみました。新シーズンのザスパも大槻監督のもと、群馬の我々のハートをつかむサッカーで、結果につなげてもらいましょう!

笹川裕昭
Sasagawa hiroaki

1978年3月28日生まれ、埼玉県さいたま市出身、大東文化大卒。ラジオ局エフエム群馬で、アナウンサーとして、スポーツ実況や朝夕のワイド番組に出演。現在は、株式会社フットメディアに所属し、スポーツ実況を中心に県内外で活動。個人サイト「SASAnote」(https://sasanote.net/)を運営し、県内スポーツの情報発信も行う
Twitter:@hiro3sa
Instagram: hiro3sa_insta

 

掲載内容のコピーはできません。