笹川裕昭のスポーツコラム(月1回掲載予定)
どんな時でも地元が同じだというだけで親近感が湧く方は多いのではないでしょうか?
私は、さいたま市中央区、合併前の与野市という小さな街の生まれです。今季なんと、ザスパクサツ群馬にも与野出身者が加入しました。CB(センターバック)藤井悠太選手です。そして、昨季からコーチを務めるOBの小林亮さんも与野出身という事で、私、個人的にかなり盛り上がっています(笑)。ちなみに、日本代表GK(ゴールキーパー)川島永嗣選手も与野出身。プロサッカー選手は意外にも(?)「与野人」が多く、同郷選手のプレーには常に注目しています。
さて、そんな藤井選手と小林コーチは、実は以前からよく知る関係。藤井選手が小・中学生の時の指導者が、小林コーチの小学生時代の恩師だったのです。その縁もあり、J1柏時代に小林コーチは、藤井選手の所属チームの「初蹴り」という年始イベントなどに訪れており、間近でプレーを目にした藤井選手にとって「めちゃくちゃ憧れの人」となりました。
その後、藤井選手は、埼玉のサッカー名門校で小林コーチの母校でもある武南高校に進学後、東洋大を経て2014年に当時のJ1大宮に加入、憧れの人と同じ舞台に立つことができました。小林コーチは「子どものころから周囲の評価が高かった藤井選手がプロになったと聞いて嬉しかったし、その後の各チーム(横浜FC、福岡)での活躍もずっと気にしていた」と、振り返ります。
これまで同じチームでプレーする機会に恵まれなかった二人ですが、今季ついに「チームの仲間」としてともに戦うことになりました。藤井選手は「亮さんは心強い存在」と話し、小林コーチも「言わなくても通じるし感じてくれる選手」と、特別な信頼関係でトレーニングに励んでいます。
新加入として期待される藤井選手は「もっと上を目指す集団になるために自分も、チームの中心としてやっていかねばならない」と、強い決意をもって挑んでいます。また、小林コーチも「ともにJ1に上がれるのが一番だけど、本人がより上のクラブに行けるよう選手としての価値を上げて欲しい」と、コーチとして、先輩として期待を寄せています。
直近の藤井選手はケガもあり、試合復帰に向けコンディションを上げている状況。しかし、反転攻勢が求められるここからのザスパにおいて、彼の活躍は不可欠です。二人のタッグでさらにチームを押し上げてくれると期待しています。ぜひ、そんな「与野人」パワーにご期待ください! 私も、同郷の一人として頑張ります。