サッカー J2[ザスパ・久藤清一 監督 ](Vol.7)

笹川裕昭のスポーツコラム(月1回掲載予定)

キーワードは「つながる」 J2残留と躍進に期待しましょう!

選手の指導をする久藤監督

リーグ折り返しまで苦しい戦いが続いたサッカーJ2ザスパクサツ群馬が好調です。成績不振による監督交代で、久藤清一(くどうきよかず)監督が指揮を執り始めた22節東京ヴェルディ戦(7月11日)から3勝3分と6試合負けなし。さらに、降格圏の19位北九州とは勝ち点差を5ptに広げ、15位まで浮上しました(8月29日現在)。選手にケガ人が多く、新型コロナ陽性者も出るなど、チーム状況はむしろ苦しいはずですが、それが逆に一体感を生み、これまで出場機会の少なかった選手たちも、監督の起用に応え、躍動しています。

久藤監督は昨シーズン、ヘッドコーチとして奥野僚右前監督とともにザスパにやって来ました。ふたりは2018年、当時J2だった福岡でJ1を目指し、コーチとして苦楽を共にした仲。久藤ヘッドコーチは、奥野監督と選手との間に入り、チーム全体をまとめてきました。故に今回の監督就任に際して「1年間奥野監督の下でやってきたので、すごく責任を感じている」と、前監督を支えられなかった無念さを口にしています。

一方で、「私は奥野さんから呼ばれてきたので、彼の意志や、やってきたことを引き継いで必ず残留させたい」と、奥野サッカーの継承、発展を誓います。J2残留を掴むことで、これまでのサッカーが間違いではなかったことを示したい、という思いも強く感じます。

コロナ禍で外出もなかなか難しい状況ですが、感染拡大以前にはリフレッシュする時間を積極的に作って前監督とともに榛名や赤城など県内あちこちの神社仏閣を巡っていたとのこと。そんな盟友である奥野監督の思いを胸に臨むリーグは、残り3分の1。残留争いからは一歩抜け出した状況ですが、まだまだ油断はできません。

久藤監督は、「つながる」をキーワードに、「攻守においてつながるサッカーができればと思う。それをシンプルにやりたい」と、目指す形を示します。

監督就任後は、これまでのパスサッカーに加え、豊富な運動量と球際の強さを見せ、さらに状況判断もしながら、チームのつながりを強化しています。タフな戦いは続きますが、久藤監督を先頭に、ファン、サポーター、県民同士がさらにつながりを強め、J2残留、そして更なる躍進に期待しましょう!

笹川裕昭
Sasagawa hiroaki

1978年3月28日生まれ、埼玉県さいたま市出身、大東文化大卒。ラジオ局エフエム群馬で、アナウンサーとして、スポーツ実況や朝夕のワイド番組に出演。現在は、株式会社フットメディアに所属し、スポーツ実況を中心に県内外で活動。個人サイト「SASAnote」(https://sasanote.net/)を運営し、県内スポーツの情報発信も行う
Twitter:@hiro3sa
Instagram: hiro3sa_insta

 

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