毎年、発行してきた「高校野球特別号」。昨年は大会が中止になり制作を見送った。「今年は作りたいね」と、全部で何チーム出場なのかも未確定なまま各校に集合写真のアポイントを入れ、５月から撮影を始めた。
取材では、こちらの姿を見るや否や「チュワス！」と挨拶してくれる球児。「この元気があれば、大会もきっと無事にできそう」と期待が高まった。目標に向かって技術を磨こうと、仲間や先生が一つになって、バッティングやノックなどの練習に真剣に取り組む姿。トンボで整備する地道な作業も積極的にこなす部員。暑い中でマスクを付けながらの部活動は、一苦労だ。一方で、休憩時は無邪気な笑顔を見せる高校生たちに、こちらも思わずほほ笑む。
連合チームに至っては、対外試合や合同練習ができない中、互いの顔も知らずに本番を迎えることもあるのではと心配した。だが、警戒度が下がり、メンバーがそろうことになったと監督から連絡をもらった時はホッとした。そして６月中旬、全撮影が完了。先週無事に発行までこぎつけることができた。
２年ぶりの頂点が見えてきた夏の高校野球群馬大会。「栄冠はみんなに輝いているよ」と応援しながら、紙面で球児の頑張りを伝えたい。
（谷 桂）