2月22日「猫の日」。動物に関する寄付のニュースを2本読んだ。
一本は、東京大の宮崎徹教授が行う猫の腎臓病薬の研究に、全国から2億円を超える寄付がネット上で集まり、中断していた研究が再開されることになったという記事だ。経緯について調べたところ、コロナの影響で資金難となったことを知った愛猫家らが自発的に始めたという心温まる話で、感動した。
まもなく4、5歳を迎える我が家の猫たちも、いつかは老いる。腎臓病は高齢の猫に多い病気の一つ。「うちも寄付しよう」と、事務局である東京大学基金のサイトへ。しかし、既に受付を停止しているとのこと。ひと足遅かった。
もう一つは先月、病気で死亡した犬を生きていることにして、クラウドファンディングサイトで寄付を集めた女性が逮捕されたニュース。集めた金で治療費を取り返すつもりだったという。動物を愛する人々の善意を踏みにじる行動に憤りを感じた。
新たな資金調達の方法として話題のクラウドファンディングだが、この手の詐欺が増えているとも聞く。やはり顔の見えない相手への寄付は慎重にならねばなるまい。 何も知らずに日なたの窓辺でうとうとする2匹を眺めながら、 そう思った。
(上原道子)