桜の花びらが枝先で揺れている。今日８日は高校の入学式だ。
「家では集中できない」という我が娘はこの１年間、毎日遅くまで通塾。その甲斐あって、受験生という重い肩書きを脱ぎ、新しい世界へ踏み出すことができた。が、春休みには高校から課題がどっさりやってきた。時々私も質問を受けるが、すぐに降参。結構難しいことを勉強するのだな、と改めて実感した。
さて、娘いわく、「問題は塾を辞めたため自習室が使えないこと」。思い出したのは、市がアクエル前橋内に昨年オープンした無料の高校生専用学習室だ。４月から新一年生もOKなはずと、早速登録。実際に利用した娘は、「集中できた。また行きたい」と満足そう。
市内の高校生の意見から誕生したというこのスペース。市の担当者によると自習室利用だけが目的ではないという。現役の大学生らがスタッフとして常駐しており、若者主体でアイデアを出し合い、イベントを開くなど、学校を越えた様々な交流も期待できるようだ。
思えば娘たちは中学時代に社会性をはぐくむ場が、コロナのせいでほとんどなかった。こんな素敵な場所がこんなに近くにできたことを、大人からみても嬉しく思う。ぜひ、学校でも学校以外でも、充実した青春を！
（上原道子）