先日、群馬の隣の隣、岐阜県に行った。三百年続く伝統行事「高山祭」を見るためだ。祭礼は春と秋の2回で、主催する神社がそれぞれ異なるが、豪華絢爛な装飾が施された「屋台」と呼ばれる山車が高山市街を巡行する。
秋の主催者・櫻山八幡宮の境内は、見どころの一つ「からくり奉納」の見物客で埋め尽くされた。屋台の上の人形とつながった糸を見えないところで人間が操ると、人形が歩いたり飛び回ったりする仕掛けは圧巻だった。
前回、岐阜へやってきたのは1年半前のコロナ真っただ中。この地に進学した長男の引っ越しついでに、昔ながらの雰囲気をもつ「小京都」の町並みを散策したが、どの小路も閑散としていて寂しかった。打って変わって今回は、どこへ行っても人、人、人。世の中が回り始めたことを実感した。
旅の醍醐味はもう一つ、何と言っても「食」だ。飛騨牛のコロッケ、にぎり、串焼き、牛すじ煮込みなど群馬では味わえない魅力的なご当地グルメを堪能。みたらしだんごやプリンなど甘味もしっかり食べ歩き、食い倒れ寸前に。
次に訪れるのは来月か。あの〝キムタク〟登場で話題の信長まつり武者行列に応募した。倍率64倍の狭き門。当落通知がまもなく、来る。
(上原道子)