降雹 [先月31日夕方、社内で仕事をしていると突然、窓ガラスが「パラパラ」と音を立て出した…]

先月31日夕方、社内で仕事をしていると突然、窓ガラスが「パラパラ」と音を立て始めた。見ると無数の白い粒が次々に地面へ落ちてきている。雹(ひょう)だ。

最近、増えている。会社で用意してあった毛布を倉庫から持ち出し、車に掛けるが、吹き荒れる風のせいでめくれ上がり、全く防御にならない。

視界がかすむほどの暴風雨と降雹。スマホで撮影し、記録として保存した。

翌朝、車のボディを確認すると、へこみや傷はなくひとまず安堵。庭や道路には、青い葉っぱが散乱し、昨日の嵐の激しさを物語っていた。片付けていると近所のご主人が現れた。「昨日は5㌢くらいのもあって、車庫に穴が開いちゃった。もう49年も経ってるからしゃーねーやい(しょうがない)」「あら、それは大変。経年劣化ですかね」などひとしきり雹害の話題で盛り上がった。

翌々日、ふと我が家のカーポートを見上げると、直径10㌢ほどの穴が2つも。その向こうには猛暑の青空が見えている。「19年経ってるし、しゃーねーやい」と笑い飛ばす心の余裕は無かった。

呑気に動画を撮影したり、ご主人の被害を他人事のように聞いていたわが身を反省。加速する異常気象にどう対応すべきか、改めて真剣に考えるべき時が来ている。

(上原道子)

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