梅雨が明け本格的な夏がやってきた。県内各地では猛暑日が続き、少し動くだけで体力が奪われる。年々夏の暑さは厳しさが増しているような気がする。睡眠中もエアコンをつけたまま、目覚めがすっきりしない。体調もいまいちだ。外出は必要最小限だけ、すっかり出不精になってしまった。まだ夏は始まったばかりだが、先が不安になる。
そんなある日、日没後に犬の散歩をしていると涼やかな音が聞こえる。風鈴だ。風に揺られて紡がれるガラスの綺麗な音で、日中の疲れもすっかり癒され歩みも軽やかになった。
日本では古くから夏の暑さとうまく付き合うために五感を使って「涼」をとる工夫をしてきたという。風鈴もその一つで、改めて「涼」の効果を実感した。他には見た目にも涼しい打ち水、窓にすだれを使うなど身近にもたくさんあり効果も期待できそう。夏の風物詩「打ち上げ花火」も視覚的に涼しさを感じられる。今年は各地で夏祭りや花火大会が復活。我が家からは高崎の花火が家々の合間から何とか見えるが、今年は人出の様子を見ながら、近くでじっくりと観賞できれば思う。
まだまだ酷暑は続く。色々な「涼」で工夫をして、楽しみながら夏を乗り切りたい。
(森作理恵)