コロナ下で迎える二度目の夏。第103回全国高等学校野球選手権群馬大会が7月10日に開幕します。ちょうど1週間前の6月18日にあった組み合わせ抽選会では、参加66校61チームの主将がマスク姿で静かに闘志を燃やして抽選に臨み、対戦カードが決まりました。
長期間にわたり部活動の自粛を余儀なくされ、球児たちも練習試合ができないなど、さまざまな困難に直面。先行きの見えない不安とも懸命に戦いながら厳しい練習を重ねてきました。
「繫ぐ想い、挑む夏。」―。この夏の大会キャッチフレーズです。昨夏は全国高校野球選手権大会が戦後初の中止となり、昨年の3年生は最後の夏に甲子園に挑む機会を絶たれました。そんな先輩たちが母校のグラウンドに刻んだ白球への思いも、しっかりつないでほしい。ご家族や厳しくも温かく指導してくださる先生方をはじめ、苦境の中で支えていただいている方々への感謝もどうか忘れずに。
球児たちのひたむきなプレーは、きっと応援してくださる多くの方々にとっても大きな勇気や希望になるはずです。仲間と励まし合って鍛え培った力を存分に発揮して、胸を張って明るく爽やかに。感染防止対策に酷暑も重なります。体調管理にも十分気をつけて。
大会開催にあたっては、朝日新聞社と日本高校野球連盟が策定した「新型コロナウイルス感染防止対策ガイドライン」を元に、政府や自治体の方針なども踏まえ、地域の実情にあわせた対策をとります。ご支援をよろしくお願いします。
(朝日新聞社前橋総局長 本田 直人)