初めまして、群馬県 [12月1日、前橋総局に着任しました…]

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12月1日、前橋総局に着任しました。まずは、自己紹介を兼ねて皆さまにご挨拶。出身は群馬県の隣、長野県下條村。愛知や静岡に近く「南信(南信州)」と言われる地方です。長野の中でも蚕糸産業が盛んで戦前から戦後にかけて「養蚕郷」とも呼ばれた地域。我が家もかつては養蚕農家でした。小さい頃の原風景は「おかいこさま」が食べる桑畑が広がる通学路と、学校帰りに友達とこっそり採った深紫色の桑の実の酸っぱい味。その後蚕糸産業の衰退で、桑畑も姿を消していきましたが、母校の小学校の作文集の名前は今も「桑の実」と聞きます。

大学在学中、1年間北京へ留学。南信地方は戦時中、満蒙開拓団として旧満州にわたった住民が多く、地域には多くの中国とゆかりのある大人や子どもがいました。そんな環境もあり、近くて遠い巨大な隣国を知りたいとの思いからでした。

記者の歩みは、2001年、信濃毎日新聞社でスタート。佐久支局に勤務した新人時代の3年間は、浅間山の雄大な風景のもと、右往左往した忘れられない時間です。その後、朝日新聞に移り、高松、横浜、東京、上海、社会部といった勤務を経て、今年12月、前橋へとやって来ました。

群馬に暮らすのは初めてですが、こうして振り返ると養蚕に浅間山に、意外と縁があったようです。朝晩のしみるような寒さと、澄んだ青空、そして周囲を囲む山々の峰。どことなく懐かしさを感じながら、群馬での生活を始めます。よろしくお願いします。

(朝日新聞社前橋総局長 宮嶋 加菜子)

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