県都・前橋の市長選に注目 [前橋市長選が4日に投開票されます…]

前橋市長選が4日に投開票されます。いずれも無所属で、4選を目指す現職の山本龍さん(64)、元県議で新顔の小川晶さん(41)の2人が立候補しました。前橋市以外に住み投票権のない人にとっても、県都のリーダーが誰になるのかは、大きな関心事です。告示日の訴えを見ると――。

山本さんは3期12年の実績をアピール。国や県、近隣自治体と連携を深めてきたとして「この選挙は前橋だけでなく、地域全体の夢をかけた戦いだ」と訴えました。保育料・給食費の完全無償化や交通弱者向けタクシー運賃助成制度「マイタク」の拡充などに加えて高齢者・子育て世帯を対象にしたインフレ対策給付金や市長給与半減も公約に掲げます。

「前橋に新しい風を」。小川さんはそう訴えました。「どんな環境でも子どもが元気に育ち、子どもの成長を喜べる前橋をつくる」と子育て支援策への決意を語りました。政党の推薦は受けない「市民党」であることを強調し、「政治は市民のためのもの」と主張。「市民にとって良いことは進め、変えなければならないことを改善する」とも訴えました。

投票率にも注目です。08年は52・40%でしたが、12年は49・06%と50%を割り、16年には30・97%に。前回20年には43・16%と少し上がりましたが、50%割れは3回連続です。前回の総局長日記で「魅力度」の物差しは、そこに暮らす人にとっての魅力が大切だと書きました。前橋の未来は、どちらに託されるのか。選択するのは有権者自身です。

前橋市役所玄関の掲示

(朝日新聞前橋総局長 八木 正則)

 

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