部活に取り組む県内の中学高校生の笑いあり、涙あり、明るく、元気に、真面目に、がむしゃらに…仲間とともに過ごす青春の1ページを全力MAXで紹介します!
スケート盛んな村に全国から集まり高め合う
普通科スポーツ・健康コース3年
部長 市場 翔太
嬬恋高校スケート部は、50年以上の歴史がある部活です。少し離れた場所に学校の所有するリンクがあり、冬場は毎日そこで練習をしています。
嬬恋村はスケート文化が盛んで、小学生は全員、冬にスケート教室で滑ります。私も嬬恋出身で、幼い頃からスケートに親しんできました。
その子どもたちが嬬恋高校へ集まり、スケート競技で全国と戦っています。北京オリンピック10000m出場の土屋良輔選手も本校出身です。4年前からは選手の全国募集が行われていて、現在は北海道、長野、栃木、山梨、埼玉など県外から8名の選手が嬬恋高校に入学し、互いに刺激し合いながら技術を高めています。
スピードスケートの魅力は、厚さ1.1mmのブレードに全体重を乗せて時速60㎞近いスピードでR24mのカーブを曲がる難しさと楽しさにあります。「冬競技」というイメージがあると思いますが、実は真夏の8月から大会が開かれます。
ですから、氷の無い3~7月は陸上トレーニングの期間。登坂12km、高低差1000mのヒルクライムや登坂200mのスプリント(止まった状態から全力ペダリング)、屋内での自転車こぎ(3本ローラー)など、主に自転車を使って鍛えます。
高地でのトレーニングも重要なので、学校から自転車で行ける範囲の長野県の湯ノ丸高原(標高1800m)や高峰高原(同2000m)などに出かけます。高地は酸素の量が少ないので、いるだけで負荷がかかり鍛錬になるのです。インターハイや国体、全日本ジュニアなどの主要大会で笑えるかどうかは陸上練習の出来栄えにかかっているので、春夏は、氷に乗ってからよりも大事な時期と言えます。
今年度もコロナの影響で思った通りにトレーニングできませんでした。しかし、思い通りにできないのは世界中同じ。与えられた環境の中でベストを尽くす事だけに集中した結果、私はインターハイの男子1500mで3位を獲得することができました。今シーズンの大会は全て終了しました。私は大学でもスケートを続けてさらにレベルアップできるように頑張りたいと思っています。
初めての世界大会 「やってやる」の気持ちで優勝
普通科スポーツ健康コース2年
廣瀬 勇太
私は北海道千歳市出身。村が運営する「嬬恋浅間寮」で生活しています。3食つきで部屋は個室。とても快適な環境です。
今年度は、県高校記録を5回更新しました。また、全日本ジュニア男子500m優勝(12月)に加え、ジュニアワールドカップ(1月、オーストリア)男子500m優勝、世界ジュニア選手権(同)500m3位など世界大会にも出場し好成績を上げることができました。海外での世界大会は初めてで緊張や不安もありましたが、それよりも「やってやる」という気持ちの方が大きかったです。レース内容はまだまだ直さなくてはいけない点が多くありましたが、今できることは全て出し切れました。陸上でのトレーニングがしっかりできていた事が結果につながったのだと思っています。
技術的にもフィジカル的にもさらにもう一段階レベルアップして、来シーズンは世界ジュニアでも優勝できるように頑張ります。